地中美術館@直島

先週後半に夏休みをとって、四国巡りをしてきました。
松山に降り立ち、レンタカーを借りて高知~香川(残念ながら徳島は未踏)と巡る、たまの休みだとついつい欲張ってしまい、その割には浪費とケチが中途半端に混ざり合いオレ様まだまだ1.0。
そんなわけで体力的には全然休んでないですけど、楽しかったです。ぜひまた行きたい。みなさんも行った方がいいよ、と言える魅力満載。

・ハヤオワールドな道後温泉
・懐かしいニッポン的な愛媛の風景
・どーんと太平洋な高知の海
・子供達が沈下橋から飛び込んで泳ぐ「ビバ自然」な四万十川
・讃岐うどんの活況
・山々に囲まれお約束の猛暑~雷雨まで経験の夏フェス など

そして最終目的地が長年行きたかった、ベネッセのアート王国・直島です。
「おアート」ですからね、ケッてなところもあるのですが一度は行ってみたかった。

高松からフェリーで1時間の直島は、(ベネッセに)依存している姿を見るのは嫌だなーというヨソ者の傲慢な危惧をを吹き飛ばす「普通に田舎」でした。よい意味で。(経済的融合度からすれば地元的にはよいかどうなのか分からないので、私としてはですけど)
その普通に田舎な中に安藤忠雄さん設計のホテル&美術館、町プロジェクトと称する(それなりに有名なアーティストによる)民家アート、オブジェなどが点在しています。
それらを町営やら私設やらのバスで巡ることができるようになっている。でもオペレーションは洗練されてはいない。

夏休みの時期だったせいか、海外の方も結構いらっしゃいました。
バスの運転手さんなどが臆せずつたない英語で話しかけたりしているのがいい感じ(でも相手はバリバリにフレンチ娘グループだったりするんですけど)。
リゾートとかで出会うフレンチーな方々は濃厚カップルばかりだったりするのですが、こんなところにアート観に来たりするバックパッカーなフレンチーは同性グループもありなのかと妙に感心。

さて、メインの地中美術館は2004年にオープンした、その名のとおり半地中で、たった3名の作品だけを展示するちょっと特異な美術館です。

  • クロード・モネ:睡蓮の間
    モネの睡蓮の絵が4点飾られています。
    人数制限されスリッパに履き替えて入るその部屋は、2センチほどの角をとった大理石のモザイクが敷き詰められ、触感的にも視覚的にも優しい白に満ちた空間でした。
    モネの睡蓮の絵はそれほど好きではないのですが、羨ましいくらいの空間を得ているのではないかと。
  • ジェームス・タレル:3点
    プロジェクターやLED、ライトを駆使したいかにも人工的でモダンアートなタレルの作品3点。それぞれがその空間なくては成立しないサプライズ感。
  • ウォルター・デ・マリア:1点
    大きな階段室の中央に設置された巨大な(直径2.2m)磨き上げられた黒花崗岩の球体。そして展示室の上部に切り取られた天窓と周囲に置かれた金の柱群。
    面白いですねー、位置や時間によってその球体に映りこむ光と金色が微妙に変化して飽きない美です。
そして3人の作品より遥かに存在感があったと思えるのは安藤忠雄さんの造った空間そのものです。それなくしては各作品も成立しえないし、何よりも三角の中庭。
例によってコンクリートで固められた迷宮状の建物の中に設けられた吹き抜けで通路が取り囲む中庭は、エッジ感や通路のスリットから見える計算された空間が秀逸でした。
(個人的な感想ですが、宿泊したベネッセハウスは洗練されてはいても居住性としては優れているとは言えなかったので、やっぱ美術館とかが本領なんだろうと勝手に納得)


夏休みゆえか、かなり賑やかなおじいさまおばあさま集団もいらっしゃったりしてちょっと落ち着かない状況でしたが、人の少ない荒天の日などに一人で訪れたらかなりいいだろうなぁ。


最後に世俗の私の考えたこと。
地中美術館の鑑賞料は2,000円でした。
10点にも満たない作品に決して安くはありません。
でも、「値段じゃないよね」と納得させるオーラがありました。
それが3,000円だったら難しいかもしれません。
その微妙なボーダーライン、自分の商売でも成立させたいものだと。

安藤忠雄の美術館・博物館 安藤忠雄の美術館・博物館

地中美術館以前の安藤忠雄の美術館・博物館をまとめたもの。

「アート」の感動には「大きさ」って要因もありだと思ってます。少なくとも私にとっては。
だから、アートの中でも建築物は面白い。最高のフィールド(おもちゃ)なんではないかと。
巨額の費用をかけて、実用性とかそれこそ居住性とか無視しても(言いすぎ)アートを造れる建築家およびそのスポンサーは貴族だ。だからこそ面白い。
そしてだからこそ有名建築家作ではない建築物にも面白いものがいっぱいあると思う。

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