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5月22日

シーブレインでは毎日朝礼をやっています。曜日によって内容は異なります。

  • 月曜日:受注・商談状況の報告、アトランダムに指名された3人による1周間の目標発表、前週指名された3人の結果発表、連絡事項
  • 火・木曜日:連絡事項
  • 水曜日:連絡事項、ラジオ体操
  • 金曜日:連絡事項、催し物(クイズ、ゲーム、プレゼンなど)

今日は金曜日ということで催し物の日です。担当者から「今日は何の日?」というプレゼンがありました。5月22日はどんな日なのでしょう。

■5月22日生まれの人
 庵野秀明(1960年生)、ノバク・ジョコビッチ(1987年生)

■5月22日に起こったこと
 スカイツリー開業(2012年)

発表した社員も言っていましたが、5月22日は割と地味な日ですね。プレゼンはスカイツリーに関する話に展開していきました。

朝礼が終わってから自分でも5月22日について調べてみました。5月22日生まれは他にこんな人がいます。

リヒァルト・ワーグナー(1813年)、アーサー・コナン・ドイル(1859年)、牧野富太郎(1862年)、ローレンス・オリヴィエ(1907年)、江田五月(1941年)、中村吉右衛門2世(1944年)、大竹まこと(1949年)......

それなりに知ってはいますが話を膨らますには微妙な著名度です。その中にもう一人知った名前がありました。

中村修二(1954年)

昨年、青色発光ダイオードでノーベル物理学賞を受賞した3人のうちの1人です。が、私にとっては、発明に対する報酬が低すぎる(2万円だったらしい)と元いた会社を提訴したことで有名になったことの方が印象強いです。一審の東京地裁は会社に対して200億円を支払うよう命じましたが、控訴審では約8億4千万円に減額されそのまま和解となりました。和解となったのは中村氏が納得したからではなく、上告してもこれ以上は無理だと弁護士が説得したからだと言われています。判決後の記者会見で中村氏は「日本の司法は腐っている」と述べました。

この裁判は「会社がケチ」いや「中村氏が強欲」などど当時のマスコミやネットを騒がせました。社員の発明は会社に帰属することになりますが、その際に会社は発明した社員に相当の対価を支払うことが義務付けられています。問題は相当の対価をどう算定するかです。中村氏はこの発明(特許)は自分ひとりの功績だと主張し、会社は他の社員も含めたチームの功績だと反論しました。控訴審では会社側の主張を認めた結果、中村氏への対価が減額されたのです。

この件における報酬が妥当かどうかは裁判所の判断を信用するしかありませんが、この訴訟は組織に属する個人の貢献度を測ることのむずかしさを示したのだと思います。個人が組織に属さずすべてのリスクを負って生み出した発明であれば、何も問題もなく100%その人の成果でしょう。しかし、会社に勤め、月々の給与をもらって生活は保障され、莫大な費用のかかる実験環境などは会社が用意してくれ、人手が足りなければ他の社員も協力してくれる。そのような中で生み出された発明を、すべて自分の成果だ、と言うことに違和感を感じます。日本人だからなおさらかもしれません。

会社の言い分が正しいとは私もまったく思いません。いくらなんでも報酬が2万円はないだろうとも思います。この件は双方の主張が極端で最初から全面的な争いになったことが、余計に世間の注目を集めることになりました。何かしら感情的なしがらみが問題を多くしたのかもしれません。

以上、5月22日生まれで私がいちばん印象に残っている人の話でした。

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