2005年6月 9日
サッカー ワールドカップ出場決定
昨日の北朝鮮戦で勝ち、サッカー日本代表は来年のドイツでの W カップ出場を決めました。
世の中には熱烈なサッカーファンが多いので、私が中途半端にゲームの内容について書くのは止めておきます。ただ、一経営者として監督のマネージメントに関心があるので、その点について少し書かせてください。
前回 W カップでの日本代表監督トルシエと、現在のジーコは対照的なマネジメントを行っています。トルシエは徹底的にシステムを重視していました。選手一人一人の個性より、トルシエのシステムに忠実な選手がいい選手という価値判断でした。対してジーコは、(表面的には)システムの話はせず、個々の才能を最大限に発揮することにこだわっています。どちらがいいのか。それは「チームの成熟度によってちがう」というのが適切な答えではないでしょうか。
私自身、前回の W カップのときのトルシエのマネジメントには納得していました。当時の日本代表は若い人が多くて経験不足は否めず、とても選手の個性を信じてゲームができるレベルではありませんでした。選手が未成熟なら、システム(戦術)を徹底した方が勝利の可能性が高まります。極端な例を挙げるなら、アルバイト主体でもマニュアルを徹底したマクドナルドが顧客に満足されるのと同じです。
しかし、今回のジーコは、私にとって憧れのマネジメントを見せてくれました。以前書いたことがありますが、私の理想は「管理」を極力必要としないチーム(会社)です。選手(社員)一人一人が何をすべきかを理解し、自主的にゲーム(仕事)をリードしていく、それが私の理想です。しかし、それは一朝一夕にはできません。社員に経験を積ませるだけの仕事を用意し、さらに失敗しても次の機会を与える忍耐強さが必要です。時間もかかります。思ったように社員が育たないリスクもあります。最もむずかしいのは、個人を尊重しつつチームとしての求心力を高めなければならないという、高度な指導力が要求されることです。
ジーコも就任当初は結果が出ずにかなり批判されました。それでも彼は自分の信念を曲げずにチームのコンセプトを守り、結果として W カップ出場という結果を出したのです。ただ、本当の評価は本選の結果を待たなければなりません。日本中の期待は前回のベスト 16 より上です。私としては、他国を驚かすような創造力に溢れたプレーを選手一人一人が見せてくれることを、心から期待しています。
【本日の昼食】関内「北前そば高田屋」せいろそば
結構量があり、腰のあるそば。わさびは自分でおろす。