2005年9月 7日
投資としての給与
相変わらず悶々と人事・給与制度改定について試行錯誤しています。
人事・給与というのは社員のモチベーションにまともに影響するので、考えうるあらゆるケースに配慮しなければいけません。また、人事・給与は社長の信念を具現化したものでもあります。今回の改定の肝は、「業績に連動した給与」「業績への貢献度を反映した給与」「客観的で透明な評価」です。平たく言えば、会社が儲かったらその分を社員に還元する(儲からなかったらその分を減らす)、結果を見てがんばった順に給与を多く支払う、恣意の入らない誰もが納得できる評価、です。シンプルでわかりやすくしたいと思っているのですが、なかなか大変です。
どっかのサイトで「経営とは投資である」といった話を読んだことがあります。当たるか当たらないかわからないものに資源を投入して利益を上げるのが投資、対称的に手元の利益を守ろうと出費を抑えるのは経費節減、というような内容でした。経営者なら、この二つの混同は心当たりがあるのではないでしょうか。
シーブレインの事業において投資とは、ほとんどが「人」です。店や工場のような設備がいるわけでなく、仕入れがある商売でもありません。マニュアル作成にしてもローカライゼーションにしてもWebサイト制作にしても、必要なのは新しい価値を創造する「人」です。あとは道具として大して高くないパソコン。
投資である以上、もっとも効率的で確率の高い使い方をしなければなりません。それは、人に対する投資=モチベーションを引き出すための給与、ということでしょう。その大前提を忘れると、「経費節減」という目先の利益に惑わされる結果になります。