2005年9月11日
総選挙
ある程度予想されたことですが、これが現在の日本人の選んだ結果です。今は脱力感だけがあります。一人のトリックスターのパフォーマンスに、見事にたくさんの国民が乗ってくれました。特定の団体にこれだけの力を与えるリスクを、どう考えるのでしょうか。
私が考える今回の選挙のポイントは、各党がマニフェストとかで掲げる具体的な政策にはありません。革命でもない限り、本当の構造改革が限られた人間によって短期間にできる訳がない。変えなければならないのは、目先の政権担当政党ではなく、旧態依然の一党支配体制かそれとも二大政党制かという大きな枠組みです。「多数決」という数が絶対的な力を持つ民主主義の欠点は、二大政党による現実的な選択肢の提示という緊張感によってこそ、かろうじてカバーされると考えます。
現時点での二大政党がまやかしであることは確かです。現在の政党は政治理念の基に集ったものでなく、政治家個々人の生き残りのために徒党を組んだものでしかありません。しかし、既存の枠組みを壊す(=既得権のつながりを断つ)ことによって、本当の理念を中心とする変革が可能になるのではないでしょうか。
この場で政治的な発言をするのは適切ではないので、このくらいにしておきます。今回の選挙が正しかったのかどうかは、 3 年後に国民自身の痛みとして返ってくるでしょう。