2006年12月26日
マリンタワーと氷川丸
マリンタワーと氷川丸が昨日で営業を終了した。入場者減少によって経営環境が悪化したためだそうだ。
今はみなとみらいに人を取られているが、以前は横浜の観光名所といえばマリンタワーと氷川丸がある山下公園辺りだった。まず山下公園に行き、右手にマリンタワー、左手に海と氷川丸を見ながら散歩、それから港の見える丘公園に登り、外国人墓地を通って元町へ降りる。そして最後に中華街で飯を食う。これが横浜初心者の典型的なデートコースだったのだ。(20年前に初めて女房とデートしたのがまさしくこのコースだった。。。)
また、夏の氷川丸でのビアガーデンも気持ちよかった。昔、横浜の印刷会社まで出かけてマニュアルの校正をやり、終わった後に執筆者と一緒に氷川丸で生ビールで打ち上げをやったことがある。あれは爽快だった。
そんな思い出のあるマリンタワーと氷川丸が営業終了することは残念だ。しかし、みなとみらいが開発され、赤レンガ倉庫や大桟橋もリニューアルによって集客力を高めていくのに反して、あまりにも無為に魅力を褪せさせたのは事実だ。ビジネスとしてはこの結果は当然なのだろう。
だが、いずれも消えてなくなるわけではない。マリンタワーは横浜市が買い取り、2009年の開港150周年に向けて再生するらしい。氷川丸も日本郵船が保存し、いずれ再公開されることになるという。
今横浜は、低迷していた活気と魅力を取り戻そうと、様々な取り組みを行っている。企業の誘致、インキュベーションビジネス、芸術の支援などなど。生まれ変わるマリンタワーと氷川丸には文字通り横浜「再生」のシンボルになってもらいたい。期待するのはハコモノとしての機能ではなく、横浜に人を呼び寄せるスピリチュアルな魅力である。