2008年1月12日
亀の話
4年ほど前からミドリガメを飼っている。
最初は息子がえさをあげたりしていたが、最近は全く興味を示さなくなったのでもっぱら私が面倒を見ている。
2匹いる。
飼い始めた当時はほとんど同じ大きさだったが、性格の違いでこんなに差がついてしまった。
大きい方の亀は神経が図太くて、人が近づいても平気でえさを食べたり日光浴をしている。
小さい方は非常に神経質で臆病だ。日光浴をしていても、近くに人影が見えたらすぐに水中に潜ってしまう。えさも周りを警戒しながら恐る恐る食べているので、たいして食べられない。結果的に4年でこれだけの差がついてしまった。
おまけに小さい方はちょっとした事故に遭っている。
うちの犬は亀のことが気になって仕方がないらしく、亀が日光浴をしていると噛みつこうとする。ある日、家に帰ってみると、部屋の隅に黒っぽいものが転がっている。近づいてみると、小さい方の亀だ。甲羅の表面が一部はげている。きっと日光浴をしているときに犬に捕まえられて、さんざんもてあそばれてに違いない。
ふだんあれほど用心深く警戒しているのに、結局痛い目にあっている。運の悪いヤツってこんなもんだよなと、なんだか人生の悲哀を感じてしまった。
大きなやつは最近ますます態度がでかくなってきた。今日も水槽の水を換えるついでに甲羅をブラシで磨いてやろうとつかみ上げると、「ヒュー、ヒューッ」と威嚇の声を上げる。そしてブラシを近づけると噛みついてくる。
ガメラかおまえは。まったく可愛げがない。
亀は25年から30年生きるという。こいつよりオレの方が先に逝っちゃうかもなと思うと、なんだかむなしい。