2005年7月12日
人事給与制度
10 月からの新年度に向けて人事給与制度を見直しています。
端的には、より業績(成果)に連動する制度に変更するのが趣旨です。そのためにいろいろ本を読んだり、ネットで情報を集めたりと勉強中です。
「成果主義」については、昨年『内側から見た富士通「成果主義」の崩壊』という本が話題になりましたが、この制度自体の評価が揺れています。「成果主義」にはもれなく「目標管理」というものが付いてくるのですが、この運用が問題になります。短期の目標にとらわれ長期的な会社の成長に結びつかない、達成しやすい目標設定に走った結果全員の目標値を合計しても会社全体の目標に達しない、利己的な考えが優先してチームワークが破綻する、などです。その成果主義の問題を克服するためにいろいろな議論があり、成果主義を一歩先へ進めようという人もいれば、逆に昔の年功序列の方が優れていたという人もあり、またその両方の長所を取り入れようという人もいるようです。
結論としては、どの会社でも成功する究極の人事制度は存在しないわけで、その会社の規模、成長段階、事業領域などに応じて工夫するしかないということです。ただ、経営者として絶対忘れてはならないのは、会社の成長は社員の成長にかかっているということ、つまり社員が成長できる環境や制度とは何か、という視座だと思います。本やネットで集めた情報にばかり頼って、システム先行にならないよう自分を戒めています。