株式会社シーブレイン > 馬車道の社長日記 > 2007年問題、技能の伝承とは

2007年問題、技能の伝承とは

2007 年問題」について。
いわゆる団塊の世代と呼ばれる 1947 年から 1949 年生まれの人たちが、定年を迎え引退し始めることを 2007 年問題と呼んでいます。具体的には次のような問題です。

(1) 多額の退職金支払い

(2) 労働者減少によるオフィスの需給バランス

(3) 技能(ノウハウ)の伝承

いずれも深刻な問題ですが、将来にも影響するという意味で私は (3) が最も気になります。昭和の日本の急成長を支えてきた団塊の世代が持つ技能を、次世代へ正しく受け継ぐことができるのか。ただでさえ韓国や中国の躍進で競争力が低下している日本にとって、またひとつ不安を抱えることになります。

形式知、暗黙知という言葉がありますが、「伝承すべき技能」とは暗黙知のことです。非常に感覚的で言葉で説明しにくいもの、経験によって会得されるものです。野中郁次郎氏の「知識創造企業」では、暗黙知を形式知へ、そしてさらに暗黙知へとスパイラルアップできる企業の強みが説かれています。

シーブレインは業務マニュアル作成をサービスとしています。マニュアルとはまさしく形式知をまとめたものです。マニュアルなんて、という声をよく聞きますが、形式知すら伝えられなければ暗黙知なぞ継承できるわけがありません。団塊の世代が次代へ伝承すべき技能はマニュアルごときに収まるものではありません。しかし、マニュアルごときでも受け入れる器を作るくらいには役立つと確信しています。

2007年まで残された時間はわずかです。確実にできることから着手しようではありませんか。

 

団塊の世代といえば堺屋太一。その堺屋太一が、定年を迎える団塊の世代にエールを送る意味で書いたのがこの本です。日経ビジネスに連載中に読んでいました。

主人公 7 人の名前を幕末の勤皇の志士になぞらえて(坂本龍馬ならぬ坂本龍生など)、それぞれが長年培ってきた経験を持ち寄って、さびれば駅前商店街を再生する話です。

不良債権問題から高齢化時代の街づくりまで、おもしろく読めました。 

Webサイト制作、IT翻訳、マニュアル制作なら
株式会社シーブレイン(横浜)にご相談ください。