株式会社シーブレイン > 馬車道の社長日記 > 2007年問題、技能の伝承とは(2)

2007年問題、技能の伝承とは(2)

少し前のデータですが、横浜市経済局に団塊世代の定年問題に関するアンケート結果が掲載されています。

■ 団塊世代の定年問題について -具体的な影響は「技術・ノウハウの喪失」、「指導者の不足」など。-

 (中略)

(4)ノウハウや技能を持った団塊世代の存在、ノウハウ・技能の継承の問題点 
 社内におけるノウハウや技能を持った団塊世代の存在の有無については、「存在する」が64.5%に達し、「存在しない」(35.5%)を大きく上回っている。
 また、ノウハウや技能の継承における問題点(2つまで選択)については、「人材育成に時間がかかる」(57.2%)が最も高い回答となっており、これに「ノウハウ・技能の継承を行う時間がない」(21.9%)、「若手従業員の意欲が足りない」(12.4%)が続いている。

引用サイト:横浜市経済局

予想された結果ではありますが、企業における技能の継承と人材育成の難しさが、はっきりした数字として表れています。

先日も書きましたが、今日も我田引水を承知の上でマニュアルの話に持っていきます。マニュアルの有意義さを説くのは私の使命ですから。

技能の継承という問題に対してマニュアルは万全の対策ではありません。それは、言葉にできない部分、感覚的な部分があるということと、状況の変化によりノウハウ・技能も変わっていくからです。では、マニュアルを作ることは無意味なのか。そんなことはありません。限定された技能・ノウハウだとしても、それをみんなが共有することは、仕事の下地を作るという重要な意味があります。下地ができていれば、変化に対しても全員がスムーズに対応できるわけです。

変化に合わせて改善する。それをまたマニュアルに反映していく。その根気強い繰り返しが、一部の人しか持っていなかった技能・ノウハウを少しでも多くの人に伝承することになります。
マニュアルを侮ってはいけませんぜ。


Webサイト制作、IT翻訳、マニュアル制作なら
株式会社シーブレイン(横浜)にご相談ください。