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枯れた技術の水平思考

3月2日に発売されたニンテンドーDS Liteは、販売店前に行列ができる盛況ぶりであっという間に売り切れたそうで。昨年末あたりから火がついたDS人気をよりヒートアップさせています。

ニンテンドーDSについて語られるときに「枯れた技術の水平思考」という言葉が引用されます。これは、ファミコンやゲームボーイを開発した横井軍平(故人)という元任天堂開発者の言葉だそうです。

枯れた技術の水平思考

横井の哲学に、「枯れた技術の水平思考」という言葉がある。
ここでいう「枯れた技術」とは、すでに広く使用されてメリット・デメリットが明らかになっている技術のことで、開発コストが低く抑えられる。「水平思考」とは、何か他の使い道を考えるということである。ゲーム作りは面白ければよく、ハイテクが必要なわけではない。むしろ高価なハイテクは商品開発の邪魔になる。そのためにごくありふれた技術を使い、それをまるで違う目的に使うことによってヒット商品というものは生まれるのではないか、という考えである。
(以下略)

引用サイト:Wikipedia

私はこの考えを知ったときに非常に共感しました。シーブレインは「コンサルティング」を核として、マニュアル、ローカライズ、Webなどのサービスを提供しています。私が常々思っているのは、顧客が望んでいるのは最新の技術ではなく、目の前の課題を解決してくれるソリューションである、ということです。言い換えれば、課題を解決してくれるなら古かろうが陳腐だろうが構わないわけです。まして、使い古された技術ならこそリスクが低減し、さらにコストも抑えられるなら、顧客にとってはハッピーであるはずです。

大切なのは発想の転換です。顧客が抱える課題と我々が既に持つ技術をどうやって結びつけて、顧客が満足する結果を導き出せるか、着眼点の独創性こそ「コンサルティング」を標榜する者の存在意義だと思っています。

誤解がないように断っておくと、決して技術の進歩を否定するわけではありません。恐れるのは、技術志向に行き過ぎて、いつの間にか「顧客満足」ではなく「自己満足」に走ってしまうことです。先端技術に携わっていると自負する者が陥りがちな誘惑です。

「枯れた技術」をGoogleで検索していたら、「MashUp」(Life2.0さん)や「Ajax」(KaeruSizcBlogさん)に絡めたブログを見つけました。いずれも昨年からブームと化した「Web 2.0」を支えるキーワードです。このあたりは私よりゴトウ山本が詳しいので、きっとフォローしてくれると思います。

私としては、私の考えがWeb 2.0的だと言われたようで、より意を強くしたわけです。


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