2007年8月27日
RSSリーダーのビジネスモデル
サイボウズラボの秋元さんのブログで知ったのだが、bloglinesが新しいインタフェースのベータ版を公開したそうだ。
RSSリーダー(フィードリーダー)はたくさんの種類がリリースされていて、ほとんどが無料である。正確な数字はわからないが、現在日本ではlivedoorReaderがいちばんシェアを取っているらしい。弊社のG10Readerの現状は厳しい(使っていただいている方には、速くて使いやすいって好評なんですよ、ホントに)。
しかし思うのは、RSSリーダーのビジネスモデルである。livedoorReaderはポータルサイトの一部のサービスであり、利用者を増やすこと自体が目的となっているからわかりやすい(ポータルサイトのビジネスモデルはまたいろいろあるが、ここでは割愛)。しかし、RSSリーダーだけを提供している会社は、どうやって稼ぐのか。
最近はネット上のサービスで、サービス自体に直接課金するモデルはほとんどない。Googleによってそうしたビジネスモデルは崩壊してしまった。今あるのは、圧倒的なシェアを確保した上で、広告を掲載して間接的に稼ぐやり方だ。まさしくGoogleがそうであり、mixiもしかり。
だから、今ネットで稼ごうと思う人たちが考えるのは、「まずはシェアをとるんじゃ!儲けるのはその後じゃ!」ということになる。つまり、利用者にはタダでサービスを提供して、お金はスポンサーからもらうという構図だ。
(もっとも、Googleのモデルは単純ではなく、いい意味で非常に巧妙。ユーザーにとってもスポンサーにとっても、有意義で効果的なものとなるよう工夫されている。)
でも、本当にこのビジネスモデルはずっと継続するの?という疑問がある。スポンサーとなる企業だって無限にあるわけじゃないから、いつかは頭打ちになるんじゃないのか。また、スポンサーは本当に広告費に見合うだけの効果を得られているのか。どうも現状がバブルっぽい気配がして、楽観的になれない。
じゃあお前のところはどうやるんだ、と問い返されると、正直なところ「模索中です。。」としか答えられない。特に、RSSリーダーについては、一般的な認知度もまだまだという感じがしている。(古いデータだが、今年4月の調査で認知度が4割だという。)
RSSの可能性を考えれば、もっともっと利便性を提供できるサービスの在り方があるように思う。現在はわれわれベンダー側の提案力が不足している。そこを突破できれば、RSSリーダーならではの新しいビジネスモデルが見えてくるのではないか。