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バンクーバー五輪:残念、でも進化への期待!

フィギュア女子、残念。
浅田真央が自己最高得点を出しながらも、キム・ヨナが完璧な演技で圧勝した。

本人も本当に悔しかったんだろうな、あの涙は。ずっとライバル関係だった二人が初めて五輪という最高の舞台で戦った訳だから、心の底から「勝ちたい!」と思っていたんだろう。

応援していた日本中の人々もそう思っていたに違いない。もちろん、私も。だからこの結果は非常に残念だ。

でも、改めて考えてみよう。若干19歳の少女が初めての五輪で、プレッシャーを跳ね返して自己最高得点を出したのだ。これはすごいことではないか。

今回のバンクーバー五輪で期待された選手は、他の競技も含めてたくさんいた。しかし、残念ながら期待に応えて結果を出せたのは、同じフィギュアの高橋大輔だけだ。4年に1回しかない五輪で自分の実力を出し切ることがいかにむずかしいか。

五輪で普段以上のパフォーマンスを発揮したアスリートという意味では、水泳の北島康介をおいていないだろう。その北島も、18歳で初めて出場したシドニー五輪ではメダルに届かず4位だった。しかし、その次のアテネ五輪、続く北京五輪と2大会連続で2種目金メダルという偉業を達成した。

北島には実力はもちろんだが、ここぞという場面で力を爆発させる精神力があった。種目は異なるが、浅田真央は北島に匹敵する実力と精神力を兼ね備えたアスリートになる可能性を感じさせる。

そしてまた、強いライバルの存在は否が応でもアスリートを進化させる。北島にもハンセンというライバルがいたからこそ、アテネから北京に向けてさらに成長できたのではないか。浅田真央とキム・ヨナ。二人ともまだ19歳。お互いに刺激し合いながら、二人ともこれからもっと成長していくだろう。そして、二人の存在がフィギュアスケート全体のレベルを上げて、新たな強敵が現れるかもしれない。逃げ出したくなりそうな厳しい競争の中でこそアスリートは成長していく。

浅田真央は、4年後のソチ五輪ではアスリートとして最も充実した年齢になる。さらなる成長とファンにもっとたくさんの感動を与えてくれることを期待したい。

バンクーバー五輪が浅田真央にとって更なる進化のきっかけとなるように。


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