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清水宏保が引退

スピードスケートの清水宏保が引退を発表した。

1994年のリレハンメルオリンピックから2006年のトリノオリンピックまで4大会連続出場。1998年の長野オリンピックでは500mで金メダル、1000mで銅メダル、次のソルトレイクオリンピックでも500mで銀メダルと、間違いなく日本の男子スピードスケートの第一人者だった。

無口でストイックに練習することでも有名だったのだが、彼の強さというかこだわりを再認識させるコラムが朝日新聞にあった。一部を引用する。

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例えば、スピードスケート500mで長島圭一郎が銀、加藤条治が銅を獲得した翌日に朝日新聞に載ったコラム。「条治よ、悔しかったか」というタイトルで、加藤の練習の少なさを指摘した。そしてこう続ける。

 「僕は君に言われたことがある。『清水さん、あんな辛いトレーニングをしなきゃならないなら、僕はスケートを止めます。楽して金メダルを獲りたいですね』。僕の練習ドキュメンタリーを見ての感想だった。僕は心肺機能を高めるために失神寸前まで自分を追い込むトレーニングをしてきた。それに対しての反応だった。腹も立たなかった。失礼だとも思わなかった。ある意味で、君は天才だから。コーナリングは僕が教えを請うほどの能力を持っていた」

 最後にはこう結ぶ。「銅メダルで満足していないはずの君だから、言う。4年後金メダルを手にするには練習方法の変更が必要だ。栄光のメダリストに対して、敢えて厳しく書いたことを許して欲しい」
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引用元:朝日新聞「清水宏保コラムと記者のため息」

この他にも、今回のバンクーバーオリンピックで取材される側から取材する側に変わって、自分が現役時代のメディア対応を反省する話もあったりして、素直で謙虚な人柄も感じられる。

トップアスリートと呼ばれる人たちは、肉体の強さだけではなく精神面でも高みを究めていくものなんだと改めて思う。


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