2016年11月17日
すべての社員が納得する制度とは
今日は午前中顧問の社労士に来てもらい労務関係の課題について話をしました。労働時間、給与制度、採用、キャリアアップ計画などです。
労務関係の課題は簡単に解決できないものが多いです。たとえば長時間労働。よくないことは十分承知していてできるだけ早く退社してもらいたいと思っています。プロジェクトが予定どおりに進行するよう事前に要件を確認し途中の進捗も管理します。それでも想定外のことが発生してスケジュールが遅延したり作業量が増えることがままあります。そのような場合は可能な限りお客様と交渉しますが、納期を延ばすことができなければ残業したり休日出勤してやらざるを得ません。
また給与制度の問題。年棒制のような固定給の制度と残業時間をきっちり精算する給与制度があります。残業時間をきちんと精算する方が正しいように見えますが、Web制作や翻訳の仕事は必ずしも作業時間と成果が正比例するわけではありません。仕事の遅い人の方が時間がかかり結果的に給与を多くもらうことになってしまい、仕事の早い優秀な人には不利益になります。
このように労務関係の課題は何か施策を打てばすぐに解決するというような単純な問題は少なく、常に状況に応じて見直してしくみを変えては様子を見ることの繰り返しです。そうして全体最適をめざしていくのですが、変化することはどうしても一部の人にとっては一時的にでも不利益や不都合を生みます。そんなことを考えていると会社にいるすべての社員が満足する答えはないのではないかと思ってしまいます。
それに対する社労士のアドバイスは、経営者の考えをきちんと社員に説明すること。どういう価値観に基いてどういう会社にしたいと思っているのかを常に社員に示すこと、だそうです。制度やルールの変更を社員に納得してもらうには会社を信じてもらうことがいちばん大切だということです。