2007年4月 2日
桜満開
4月になった。4月初日の昨日は日差しに恵まれ、またそれほど風もなく、非常に心地よい日だった。
新しく入社・入学する人だけでなく、4月は何かを新しく始めようという気分にさせる。そんな初日を天気に恵まれ気持ちよく過ごせると、なんだか得した気分になる。
そして今は桜もちょうど満開である。花見に行ったわけではないが、犬の散歩に行くと公園の桜が見事に咲き誇っていた。
私が通りかかったのは朝7時過ぎだったのでまだ誰もいなかったが、昼間はきっと花見客でにぎわっただろう。
桜の花言葉は「優れた美人」「純潔」「精神美」「淡泊」だそうな。確かにうすいピンクの花を見ていると、そんな潔いイメージがぴったりのように思える。しかし、たくさんの桜の樹が連なり、覆い被さるように咲き乱れる中を歩くと、非日常的でちょっと高揚した気分になる。
私は満開の桜を見ると、いつも坂口安吾の「桜の森の満開の下」を思い出す。満開の桜の下でどんどん狂気が膨らんでいく様子が鮮烈だった。桜の、咲き誇ったときの圧倒的な勢いと、わずかの期間で散っていく潔さは、日本人のメンタリティに妙にはまっているようだ。他の花にない情感が湧いてくる。
桜の花が散ると、あっという間に鮮やかな新緑が生い茂る。すぐに初夏だ。
桜の森の満開の下 | |
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