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型破りな経営者

先週の3連休最後の日に髪を染めました。連休中どこに出かけるでもなく時間が空いてしまったので、ふと思い立ったのです。
5分で染まるという白髪染めだったのですが、根っからの貧乏症です。5分じゃもったいない気がして30分以上放置したところ、鏡の前に立ってビックリ。明るい茶色になるはずが真っ黒! 黒焦げのお釜をかぶってるのかと思いました。10日ほど経った今でも違和感があり、取引先の人に会うのが恥ずかしくてたまりません。こういうのを「小人閑居して不善をなす」というのでしょう。

さて、未来工業という会社があります。経営者の方は聞いたことがあるかもしれませんが、知っている人は知っている、という会社でしょうか。何が有名かというと、ここの社長の山田昭男氏の経営手法がまったくもって型破り。凡人には到底理解できないものだったからです。

私も経営誌などで読んだだけで詳しく知っているわけではありませんが、キーワードだけ断片的に紹介すると...

  • 日本一社員を幸せにする
  • ノルマ禁止、残業禁止
  • 年間休日140日(有給休暇を除く)
  • 定年70歳
  • 社員の平均年収600万
  • 上司への「報・連・相」禁止
  • 上司が部下に思想ややり方を押し付けることはNG
  • 社員が勝手に営業所を作る
  •  :
    (参考:NAVERまとめ

刺激的すぎて自分とこの社員には紹介したくないくらいです。
怪しい商売をやっている会社ではありません。電設資材のメーカーです。そんな地味な会社(ごめんなさい)がしっかり利益を出して名証二部に上場までしています。

どうすればそんなことをして利益が上がるのか、断片的に聞いてもまったくわかりません。でも、共感できる部分もあります。

社是は「常に考える」
まったく同感です。社員全員が考える。うちも常々社員に言っています。

社長なんてバカだと自覚しなきゃいけないんだよ。陣頭指揮などもってのほか。どう『餅(インセンティブ)』を与えるか、っていう大きな「戦略」を考えるだけでいい。「戦術」は社員に任せるのがいいんです。
これも同感です。私なんかしょっちゅう自分をバカだと思って情けなくなります。
でも、「戦略」を考える方がよほどむずかしいんじゃないの? とつっこみたくなりますが。

はた目には型破りにしか見えませんが、本人の中にか確固たる信念があったのでしょう。凡人が上っ面だけ真似しても悲惨な結果を招くだけです。
ただ、語録などを読んでいて感じるのは、根底にあったのはこの2つだったのではないかということです。
「社員のモチベーションを最大限に引き上げて後は任せる」
「よそと同じことはしない」

潰れない会社にしたい、どこにも代えがたい会社にしたい、という思いは私にもあります。そのために経営者は、いかにして社員を盛り上げ会社としての差別化を図っていかなければならないか、山田社長のような経営者がいたことを思い出し改めて自分を戒めた次第です。

先ほど山田昭男氏の訃報を知りました。
ご冥福をお祈りいたします。

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