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新人を受け入れる意義

昨夜お取引先のイベントに参加してきました。そちらで3月から働いているインターン生の活動報告会という名目でした。

そのお取引先は横浜市の製造業の会社なのですが、社長がCSRに積極的に取り組まれており、日頃から地元の小学生を招いて工場見学会を開いたり、防災マップを作成されたりと全社的に地元へ貢献されています。直接お尋ねしたことはありませんが、インターンシップ制度を取り入れられているのもその一貫だと思います。

活動報告会では、インターン生自身がインターンシップに参加した目的からこの6ヶ月間の活動状況をプレゼン形式で発表してくれました。まだ19歳の女子大生なのでプレゼン資料の作り方や話し方は決してスマートではありませんでしたが、50名の聴衆に臆することなく、目を配りながら間を取りながらしっかり話す様は立派なものでした。半年間の活動報告を聞きながら、社会人に混じっていろいろな経験を重ねたことで大きく成長したのだろうと想像できました。

インターンシップ制度は御存知のとおり、企業が学生を一定期間研修生として預かり、就業体験をさせることで学生が自分により適した職業に就くことを支援するものです。期間は1週間ほどの短期もあるようですが、こちらの会社では6ヶ月という長期間学生を受け入れられています。3年前から毎年一人ずつです。

私も以前検討したことがあり説明会に行ったりもしましたが、企業側のメリットなどという狭い観点で考えると、言葉は不適切ですが、割に合わない負担の大きい制度だと思います。昨日参加された方には同じようにインターン生を受け入れられている企業の方もおられましたが、仕事をしてもらうための準備からフォローまで毎日かなりご苦労があると仰っていました。ちなみに、昨日参加された方々はCSRに熱心な企業、信念を持って社会貢献されていらっしゃるNPO法人の方などが多くおられ、志の高い人たちの集まりだと少し気後れしてしまいました。

何人かスピーチされましたがその中で残っているのは「いま多くの企業は即戦力の人材ばかり求めたがり新卒を育てようとしない。そうしたことを続けていけば将来を担う人材がいなくなってしまう。」という言葉です。ごもっとも。でも、それウチです。。会社設立して19年も経つのに、インターン生どころか新卒を受け入れる体制もできていないとは情けない話です。いや、必要なのは体制というより覚悟なのかもしれません。

チームとして未熟な状態なのに、一から育てなければならない新人なんか受け入れらるわけがない。本当にそうなのか? できないと思うのは、自分たち幹部がこれ以上仕事を抱えられないと思っているからではないのか。思い切って現場に任せてみたらどうなのか。人を預けられたら否が応でも面倒をみるのではないのか。頼りないと思っていた社員が、後輩ができたことで目に見えて頼もしくなっていく様を見たこともあった。教えられる側だった者が教える側になって初めて我が身を振り返り、気づいて成長することもあるだろう。

新人は育てるもの、と思い込んでいましたが、新人を受け入れることでチーム全体を成長させる、という効果もあるのかも。端から無理だという思い込みを一度捨てて考え直す意義がありそうです。それは社会貢献という立派な志じゃなく、自分の会社を成長させたいという狭い料簡であっても。

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