2015年9月 2日
五輪エンブレム問題に見るリーダー不在
パクリ疑惑で騒いでいた五輪エンブレムは昨日デザイナー佐野氏が取り下げる形で白紙に戻りました。五輪エンブレムのデザイン模倣は否定しているものの、サントリーのトートバッグデザインのトレースや五輪エンブレムの展示例の写真を無断転用した問題については本人も認めたため、イメージ悪化による辞退はやむを得ない結果だったと思います。
取り下げられた2020東京五輪エンブレム
新国立競技場の白紙撤回に続いて五輪エンブレムまで、なぜ立て続けにこのような迷走が起こるのか。ましてや世界が注目している国を挙げてのイベントです。日本はこんなにだらしない国だったのかと唖然とします。このままだと新国立競技場にしても五輪エンブレムにしても、迷走の挙句に夢も信念も感じられない空虚なものになってしまいそうで怖いです。
問題の原因はいろいろあると思いますが、見ていて感じるのは責任者の顔が見えないことです。このビッグプロジェクトをけん引するリーダーはいったい誰なのか。文科相？ 五輪担当相？ 大会組織員委員会長？ 東京オリンピックだから東京都知事？ それとも総理大臣？ エライ人がいろいろ絡んでいるみたいですが、誰が何をやっているのか私にはわかりません。問題が起きたときに誰も積極的に表に出て説明しないのは、本人たちも自分の役割をわかっていないのではないでしょうか。
今の混乱をおさめるには、ブレない意思決定をし自分が責任を取ると言い切れる強いリーダーが必要です。そうでなければ今後も混乱と迷走は続くと思います。
お元気だったら東京五輪言い出しっぺの石原慎太郎さんあたりがふさわしいと思うのですが。
